2026年10月現在、日本では結婚できる年齢は男女ともに18歳以上です。2022年4月1日に施行された民法改正によって、女性の婚姻開始年齢が16歳から18歳に引き上げられ、男女の年齢要件が統一されました。18歳で結婚する場合、原則として親の同意は必要ありません。婚姻届を提出する際にも、親の同意書を用意する必要はありません。
ただし、18歳で結婚できることと、結婚後の生活を無理なく維持できることは別の問題です。婚姻届の書き方や必要書類、夫婦の権利と義務、成年年齢との関係、経済面の注意点まで把握しておく必要があります。法務省の「民法(成年年齢関係)改正Q&A」や現行の民法、自治体の婚姻届案内をもとに、2026年時点のルールを整理します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 結婚できる年齢:2022年4月1日以降、男女ともに18歳以上。2026年現在、18歳未満が結婚できる経過措置の対象者は残っていません。
- 親の同意:18歳は法律上の成年なので、婚姻届の提出に親の同意書は原則不要です。
- 手続きと注意点:婚姻届には当事者2人の署名と証人2人の署名が必要です。結婚後は契約上の責任や夫婦間の扶助義務なども生じます。
【結婚は18歳からできる】2022年の民法改正で何が変わった?
日本で結婚できる年齢を定めているのは、民法第731条の「婚姻適齢」に関する規定です。2022年4月1日の改正法施行後、条文は「婚姻は、十八歳にならなければ、することができない」という内容になり、男女ともに18歳以上でなければ婚姻できない仕組みになりました。
改正前は、男性が18歳、女性が16歳から結婚できる制度でした。しかし、成年年齢を20歳から18歳に引き下げることに伴い、女性だけが16歳で婚姻できる制度を維持するかどうかが検討されました。
法務省は、社会的・経済的な成熟度という観点では男女間に特段の違いはないと考えられることなどを理由に、婚姻開始年齢の男女差を解消したと説明しています。改正の背景には、婚姻年齢を成年年齢と整合させ、結婚に求められる社会的な成熟度を重視する考え方がありました。
ここで押さえておきたいのが、成年年齢の引き下げと婚姻年齢の統一は、関連しているものの、法律上は別のルールだという点です。成年年齢は民法第4条、婚姻適齢は民法第731条に定められています。
また、改正当時には経過措置が設けられ、2022年4月1日時点ですでに16歳以上だった女性は、一定の条件のもとで18歳未満でも婚姻できました。ただし、その対象者は遅くとも2024年4月までに18歳に達しています。そのため、2026年現在、17歳以下の人がこの経過措置を利用して結婚することはできません。
現在の基本ルールは明確です。日本の法律に基づいて婚姻する場合、18歳の誕生日を迎えていれば、ほかの法律上の要件を満たすことで婚姻届を提出できます。
【親の同意は必要?】18歳で結婚できる条件と法律上の要件
18歳で結婚する際に多くの人が気にするのが、親の同意が必要かどうかという問題です。結論からいえば、18歳以上の当事者が日本の一般的な婚姻手続きを行う場合、親の同意は法律上の要件ではありません。
2022年4月1日から成年年齢が18歳になったため、18歳と19歳は法律上の成年です。以前のように、未成年者の婚姻を前提として父母の同意を求める仕組みは、通常の18歳以上の婚姻には適用されません。
もっとも、親の同意が不要だからといって、年齢を満たせば無条件で結婚できるわけではありません。婚姻には、年齢以外にも法律上の要件があります。
- 婚姻する双方が18歳以上であること:日本の一般的な婚姻手続きでは、男女ともに18歳以上である必要があります。
- 婚姻する意思が双方にあること:一方の意思に反して強制的に婚姻を成立させることはできません。
- すでに法律上の配偶者がいないこと:民法第732条は重婚を禁止しています。
- 法律で禁止されている親族関係に該当しないこと:民法第734条から第736条などに、近親者間や一定の親族関係にある人同士の婚姻制限が定められています。
- 法律に定められた方法で届け出ること:婚姻届を提出し、法令上の要件を満たしたうえで受理される必要があります。
親が結婚に反対している場合でも、18歳以上の本人が婚姻するために親の同意書を取得する必要はありません。一方で、親との関係や学費・住居費の援助など、生活面での問題は法律上の婚姻要件とは別に考える必要があります。
また、18歳になれば、携帯電話の契約や賃貸住宅の契約なども、原則として親の同意なしに本人が行えるようになります。ただし、ローンやクレジットカードは審査があり、成年であれば必ず契約できるわけではありません。親の同意が不要であることと、経済的な準備が整っていることは区別して考えましょう。
【婚姻届の書き方と必要書類】18歳で結婚する手続きを整理
18歳で結婚する場合も、婚姻届の基本的な手続きはほかの成年者と同じです。婚姻届は、法律上の婚姻を成立させるための届け出であり、結婚式を挙げることとは別の手続きです。
新宿区の婚姻届案内や、2026年に更新された自治体の手続き情報では、婚姻届、証人2人の署名、窓口に来る人の本人確認書類などが案内されています。必要なものは国籍や個別の事情によって異なる場合があるため、提出先の市区町村で確認してください。
| 確認項目 | 2026年現在の基本ルール | 注意点 |
|---|---|---|
| 婚姻できる年齢 | 男女とも18歳以上 | 18歳の誕生日を迎えている必要がある |
| 親の同意書 | 原則不要 | 18歳以上の一般的な婚姻手続きでは求められない |
| 婚姻届 | 原則1通 | 当事者の氏名など必要事項を正確に記入する |
| 証人の署名 | 成年の証人2人以上 | 2026年現在、証人は原則18歳以上 |
| 本人確認書類 | 窓口で提示を求められる | 運転免許証やマイナンバーカードなど、自治体の案内を確認する |
| 戸籍証明書 | 日本人の一般的な婚姻届では原則添付不要 | 2024年3月1日から戸籍証明書の添付が原則不要となった。個別事情は提出先に確認する |
| 提出先 | 本籍地または所在地などの市区町村役場 | 受付時間や時間外の取り扱いは自治体ごとに確認する |
婚姻届には、当事者双方の氏名や生年月日、住所、本籍、婚姻後の氏、新しい本籍など、指定された事項を記入します。用紙の記載欄を確認しながら、戸籍の情報と食い違いがないように記入することが大切です。
証人欄には、法律上の要件を満たす2人の署名が必要です。証人は親族や友人でも構いませんが、婚姻する当事者本人とは別の人である必要があります。親の同意は不要でも、婚姻届の証人は必要という点を混同しないようにしましょう。
また、2024年3月1日から、戸籍法の改正に伴い、戸籍届出における戸籍証明書の添付は原則不要になりました。以前の情報を参考にすると、戸籍謄本が必要だと案内されている場合があります。古い情報だけで準備せず、最新の自治体案内を確認するのが確実です。
婚姻届を提出する日が法律上の婚姻日になります。提出しただけで住所変更や世帯変更などのすべての手続きが完了するわけではないため、引っ越しをする場合は住民異動の手続きも別途確認してください。
なお、当事者の一方が外国籍の場合は、国籍や適用される法律によって必要書類が異なります。日本人同士の婚姻と同じ書類だけで済むとは限らないため、事前に役所の戸籍担当窓口に相談することをおすすめします。
【成年年齢18歳と結婚の関係】法律上の権利と義務はどう変わる?
18歳で結婚を考える際には、成年年齢と婚姻の関係を理解しておくことが重要です。2022年4月1日以降、18歳になると法律上の成年となり、親の親権に服さなくなるとともに、さまざまな契約を自分の判断で行えるようになりました。
一方、結婚したからといって、成年になったことによる権利や責任がすべて新しく発生するわけではありません。18歳の時点で、結婚していなくても成年として契約上の責任を負います。
法務省の「民法(成年年齢関係)改正Q&A」が説明するように、18歳・19歳は親の同意なしにさまざまな契約を結べますが、成年になって締結した契約は、原則として未成年者取消権によって取り消すことができません。高額な契約や借金を伴う契約については、結婚の準備と並行して慎重に判断する必要があります。
婚姻が成立すると、夫婦には法律上の権利と義務が生じます。法務省の「婚姻について知ろう」では、夫婦間の協力・扶助や婚姻費用の分担、夫婦の財産などについて説明されています。
- 協力・扶助の義務:民法第752条により、夫婦は同居し、互いに協力し扶助する義務を負います。
- 生活費の分担:民法第760条に基づき、夫婦は資産や収入などの事情を考慮して婚姻費用を分担します。
- 夫婦の氏:民法第750条では、夫婦は婚姻時に定めた夫または妻の氏を称することとされています。氏を変更する場合には、名義変更などの手続きも必要です。
- 財産の扱い:結婚しただけで、夫婦それぞれの財産がすべて自動的に共有になるわけではありません。財産の帰属は民法第762条などに基づいて判断されます。
- 相続などの法律関係:法律上の配偶者となることで、相続をはじめとする法的な取り扱いが変わります。具体的な権利は個別の事情や法令によって決まります。
税金や社会保険についても、婚姻によって必ず有利になるわけではありません。配偶者控除などの税制上の取り扱いや、健康保険の被扶養者として認定される条件は、それぞれの制度や収入などによって異なります。
さらに、18歳で結婚しても、お酒・たばこ・公営競技の年齢制限は20歳のままです。成年年齢が18歳になったことと、すべての年齢制限が18歳に引き下げられたことは同じではありません。
結婚に関する言葉の違いも知っておくと、法律の理解が深まります。日常生活で使う「結婚」は、配偶関係を結ぶことを広く表す言葉です。一方、法律上は「婚姻」という用語が用いられ、民法も「婚姻」の成立要件や夫婦の権利・義務を規定しています。
平凡社の「世界大百科事典」や「ブリタニカ国際大百科事典」で扱われる「婚姻」という概念も、単に届け出をする行為だけではなく、社会的に認められた配偶関係の成立やその状態を含むものです。文化や時代によって結婚のあり方が変化する一方、日本の法律上の婚姻には、明確な成立要件と法的効果があります。
【18歳で結婚するメリットと注意点】後悔しないための判断基準
18歳で結婚することには、法律上のメリットがある一方で、生活設計や将来の選択に関わる注意点もあります。年齢だけで結婚の良し悪しを決めるのではなく、2人がどのような生活を築こうとしているのかを具体的に考えることが大切です。
メリットの一つは、法律上の夫婦として生活基盤を整えられることです。相続などの法的な取り扱いが変わり、夫婦として互いに支え合う義務も生じます。将来の住居、仕事、家計、子どもを持つかどうかといった問題を、2人で話し合いながら決められることも利点です。
ただし、結婚によって収入が増えたり、住居費が自動的に安くなったりするわけではありません。税制や社会保障の制度を利用できるかどうかも、収入や世帯の状況などによって変わります。経済的なメリットだけを期待して婚姻を決めるのは避けたほうがよいでしょう。
18歳で結婚を検討するなら、少なくとも次の点を2人で確認しておきたいところです。
- 収入と生活費:家賃、食費、光熱費、通信費、交通費などを洗い出し、毎月の収支を計算する。
- 進学・就職の計画:高校や大学への進学、就職、資格取得など、結婚後も続けたい目標を具体化する。
- 住まいと家事の分担:どこに住むか、家事をどう分担するか、引っ越し費用をどう準備するかを話し合う。
- 借金と契約:奨学金、ローン、クレジットカードの利用状況を共有し、返済計画を確認する。
- 姓と各種手続き:婚姻後の氏を決め、銀行口座、本人確認書類、学校や職場の登録情報などの変更を想定する。
- 意見が合わないときの対応:お金、仕事、住居、子どもなどの問題について、互いの希望を尊重して話し合えるかを確認する。
特に注意したいのが、18歳は成年であるため、契約に関する責任が本人に生じることです。結婚のために急いで賃貸契約を結んだり、返済の見通しがないまま借金をしたりすると、結婚後の生活が不安定になるおそれがあります。
また、結婚は親から独立するための唯一の方法ではありません。進学や就職を優先しながら生活基盤を整える選択肢もあります。相手との関係を続けるために結婚を急いでいる場合や、相手から強く迫られて迷っている場合は、いったん立ち止まって考えることも必要です。
判断基準は「18歳だから早い」「成年だから問題ない」という年齢だけの評価ではありません。双方が自分の意思で婚姻を望んでいること、生活費や将来設計について現実的な見通しがあること、進学や就職などの目標を共有できていることが、結婚を考えるうえでの重要なポイントです。
【結婚18歳】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:18歳で結婚する場合、親の同意書は必要ですか?
A1:原則として必要ありません。2022年4月1日から成年年齢が18歳になり、男女とも婚姻年齢が18歳に統一されたため、18歳以上の当事者が一般的な婚姻手続きをする場合、親の同意書は不要です。ただし、婚姻届には証人2人の署名が必要です。
Q2:18歳で結婚する際、戸籍謄本や婚姻届以外に何が必要ですか?
A2:一般的には、婚姻届と、窓口に来る人の本人確認書類を準備します。婚姻届には当事者双方の署名と証人2人の署名が必要です。2024年3月1日以降、戸籍証明書の添付は原則不要ですが、外国籍の当事者がいる場合などは必要書類が異なることがあります。提出先の自治体に確認してください。
Q3:17歳でも、親の同意があれば結婚できますか?
A3:2026年現在、一般的な日本の婚姻手続きでは、17歳の人は結婚できません。2022年の改正時には一部の女性を対象とする経過措置がありましたが、対象者はすでに18歳以上になっています。親の同意があっても、現在の婚姻年齢の要件を満たさない人は婚姻できません。
まとめ:【プロの結論】18歳で結婚する前に確認したいこと
2026年10月現在、日本では男女とも18歳から結婚できます。2022年4月1日の民法改正によって婚姻年齢が統一され、18歳以上であれば、原則として親の同意なしに婚姻届を提出できます。婚姻届には当事者双方の署名と証人2人の署名が必要で、戸籍証明書の添付は原則不要です。
ただし、法律上結婚できることと、結婚後の生活を安定して続けられることは別です。18歳で結婚するなら、婚姻届の手続きだけでなく、家計、住居、進学・就職、姓の変更、契約上の責任、夫婦間の権利と義務まで確認しておく必要があります。
法務省の改正Q&Aや民法の条文、自治体の最新の婚姻届案内を確認すれば、年齢や必要書類に関する誤解を避けやすくなります。個別の事情がある場合は、市区町村の戸籍担当窓口に相談するのが確実です。
プロの結論は、結婚できる年齢に達しているかどうかだけでなく、2人が自分の意思で結婚を選び、その後の生活を具体的に設計できているかを判断基準にすることです。法律上の条件を満たすことに加え、お互いの将来や経済面について十分に話し合うことが、納得できる結婚につながります。 (出典: 結婚 18 歳(Yahoo!ニュース))